【2023年3月】歌舞伎公演情報　全国に春を告げる歌舞伎の舞台！

令和5年（2023）3月の歌舞伎公演情報を、劇場や演目、配役などについて紹介していきます。

2023年3月の歌舞伎座の「三月大歌舞伎」には、坂東玉三郎ばんどうたまさぶろうや松本幸四郎まつもとこうしろうが登場し、京都南座の花形歌舞伎には、中村壱太郎なかむらかずたろうや尾上右近おのえうこんを中心とした若手花形役者が出演。今年10月末で建て替えのため閉館する国立劇場では初代国立劇場さよなら公演として令和5年3月歌舞伎公演が行われます。市川團十郎白猿いちかわだんじゅうろうはくえんは襲名披露巡業で各地を回り、中村勘九郎・七之助なかむらかんくろう・しちのすけの中村屋も春暁特別公演で巡業を行います。尾上菊之助おのえきくのすけは新作歌舞伎「ファイナルファンタジーX」を披露します。

3月は歌舞伎公演も多くなっているので、どこで何を観劇するか参考にしてくださいね。

歌舞伎座

2023年3月、歌舞伎の総本山とも言える歌舞伎座で行われる「三月大歌舞伎」の公演情報を紹介します。

歌舞伎座新開場十周年「三月大歌舞伎」　

2023年3月の歌舞伎座「三月大歌舞伎」は三部構成で行われます。幕見席以外の全座席が販売されますが、大向うはまだ一般の観客には許可されません。

第一部　 「花の御所始末」

第一部ではシェイクスピアの戯曲「リチャード三世」に着想を得て作られた異色の舞台、「花の御所始末はなのごしょしまつ」が上演され、松本幸四郎まつもとこうしろうが主役の足利義教よしのりを演じます。

第二部　 「仮名手本忠臣蔵」「身替座禅」

第二部では歌舞伎三大名作の一つ「忠臣蔵」の十段目・天川屋義平内の場が上演され、もう一つの演目は尾上菊五郎家のお家芸・新古演劇十種の一つ「身替座禅みがわりざぜん」が上演されます。
※尾上菊五郎が休演のため、尾上松緑が右京を勤めます。

歌舞伎演目「身替座禅」について詳しくは以下の記事を御覧ください。

【歌舞伎舞踊】「身替座禅」のあらすじ解説！男の浮気はやっぱりバレるのか？

身替座禅みがわりざぜんとは、浮気男と妻のやりとりが笑える歌舞伎舞踊の演目です。 歌舞伎の名門・尾上菊五郎家の家の芸である「新古演劇十種しんこえんげきじゅっしゅ」にも選ばれている人気の演目ですが、この記事では身替座禅のあらすじと見どころ、得意とする歌舞伎役者や上演情報などを、まだ見たことがない人にもわかりやすく解説します。 ぜひ、身替座禅を観劇する

第三部　 「髑髏尼」「廓文章」

第三部では坂東玉三郎による「髑髏尼どくろに」、「廓文章くるわぶんしょう　吉田屋」が上演され、片岡愛之助が相方の伊左衛門を勤めます。

＞＞歌舞伎座「三月大歌舞伎」の詳細はコチラ

国立劇場

2023年3月の国立劇場で行われる令和5年3月歌舞伎公演について紹介します。

令和5年3月歌舞伎公演「一條大蔵譚・五條橋」

令和5年（2023）の国立劇場・大劇場は、未来へつなぐ国立劇場プロジェクト・初代国立劇場さよなら公演と銘打って行われ、鬼一法眼三略巻きいちほうげんさんりゃくのまきから「一條大蔵譚いちじょうおおくらものがたり」「五條橋ごじょうばし」が上演され、歌舞伎名作入門として、「入門　源氏の旗揚げ」のご案内もあります。

＞＞令和5年3月歌舞伎公演「一條大蔵譚・五條橋」の詳細はコチラ

京都南座

2023年3月の京都南座で行われる公演について紹介します。

三月花形歌舞伎

令和五年（2023）3月の京都南座では、中村壱太郎や尾上右近ら若手花形役者による「三月花形歌舞伎」が行われます。午前と午後で同じ演目ですが、日にちによってAプロBプロと配役が変わります。

＞＞京都南座「三月花形歌舞伎」の詳細はコチラ

巡業公演

2023年3月に行われる歌舞伎の巡業公演について紹介します。

十三代目 市川團十郎白猿襲名披露巡業

昨年襲名披露公演が無事に行われた十三代目市川團十郎白猿の襲名披露巡業が全国各地で開催されます。

＞＞十三代目 市川團十郎白猿襲名披露巡業の詳細はコチラ

歌舞伎十八番の内「勧進帳」について詳しくは以下の記事を御覧ください。

歌舞伎の演目「勧進帳」のあらすじと魅力を解説！弁慶の飛び六方は必見

歌舞伎の演目で特に人気があるものの一つが「勧進帳かんじんちょう」です。歌舞伎を知らなくても名前だけは聞いたことがある人も多いほど有名な演目ですが、なぜそれほど有名で人気があるのでしょうか？ ここでは、勧進帳を見たことがない初めての人にも、できるだけわかりやすく、あらすじや見どころを解説し、その魅力と人気の秘密に迫ります。 実際に勧進帳を見た感想も

中村勘九郎・中村七之助　春暁特別公演2023

中村勘九郎・中村七之助による中村屋の巡業公演が全国12ヶ所で開催されます。

＞＞中村勘九郎・中村七之助　春暁特別公演2023の詳細はコチラ

IHIステージアラウンド東京（豊洲）

IHIステージアラウンド東京は、周囲を取り囲む360度全てに舞台が展開され、その中心に巨大な円形の観客席を配置したアジア初の没入型エンタテインメント劇場です。2023年3月から4月にかけて新作歌舞伎「ファイナルファンタジーX」が上演されます。

新作歌舞伎　ファイナルファンタジーX

超人気RPG「ファイナルファンタジーX（10）」が、尾上菊之助によって新作歌舞伎として公開され、中村獅童や尾上松也らが出演します。

＞＞新作歌舞伎「ファイナルファンタジーX」の詳細はコチラ

十三代目市川團十郎白猿襲名披露・八代目市川新之助初舞台記念「伝承への道」

令和5年（2023）3月30日、31日の二日間、十三代目市川團十郎白猿襲名披露・八代目市川新之助初舞台記念「伝承への道」が開催され、市川團十郎、市川新之助、市川ぼたんが親子で出演します。

十三代目市川團十郎白猿襲名披露・八代目市川新之助初舞台記念「伝承への道」の詳細はコチラ

まとめ：歌舞伎とともに春が来る！

令和5年（2023）3月の歌舞伎公演は、歌舞伎座では坂東玉三郎や松本幸四郎が出演し、京都南座では若手花形歌舞伎、国立劇場では歌舞伎名作入門が開催されます。市川團十郎白猿や中村勘九郎・七之助は巡業公演で各地を回り、尾上菊之助は新作歌舞伎「ファイナルファンタジーX」を披露します。

3月は春の訪れを感じながら、歌舞伎の舞台を楽しんでくださいね。