【初心者必見】歌舞伎の公演時間はどのくらい?公演ごとの違いも解説
歌舞伎を一度は見てみたいけど、「公演時間がけっこう長いと聞いているが、そんなに長い間見続けられるかなあ?」と初心者の方は心配になりますよね。
歌舞伎の公演内容はいろいろあるので、公演時間もいつも同じとは決まっていませんが、だいたいの目安になる時間はあります。
ここでは一般的な歌舞伎公演の時間と、その間をどうやって過ごしていくかを初心者の方にも参考になるように解説していきます。
目 次
歌舞伎の一回の公演時間は4時間ぐらい
歌舞伎座で毎月行われている公演は、昼の部と夜の部にわかれていますが、それぞれだいたい4時間前後ぐらいになります。
映画や他の演劇に比べるとちょっと長い感じがしますが、様々な飽きさせない工夫がされています。
昼の部と夜の部で時間も内容も違う
歌舞伎公演は一ヶ月ずっと同じ内容で行われますが、昼の部と夜の部では違う内容になっています。
歌舞伎座の上演時間は、だいたい以下のようになります。
【昼の部】 開演:11時 終演15時過ぎ
【夜の部】 開演16時半 終演20時過ぎ
日にちは同じでも昼と夜では内容も違えば、出演する役者さんも違います。公式サイトなどで公演情報を事前にチェックしておき、見たい公演内容や好きな役者さんが出るのが、昼の部か夜の部か間違えないようにしましょう。
また、歌舞伎座の8月公演は通常月と違って三部構成で行われるのが通例となっています。一部が1〜3幕の三時間ぐらいで料金も少し安くなります。
同じ月の同じ公演であっても、 日にちによって演目や役者が一部違うこともあります。 AプロとBプロというふうに分けられていることが多く、 どちらを見たほうがいいかというよりは、どの役者や演目を見たいかで選ぶといいでしょう。
公演の演目でも時間はちがう
公演の内容によってそれぞれ時間は変わってきます。一幕がだいたい1時間〜1時間半ぐらいですが、舞踊劇の中には20〜30分の短いものもあります。
上演形式としては、複数の演目のそれぞれ一部分ずつをあわせた「見取狂言」と呼ばれるものと、一つの物語を何幕かに分けて上演する「通し狂言」に分かれます。
「仮名手本忠臣蔵」などは通し狂言として昼から夜まですべてを使って上演されることもあり、全部見ると、なんと8時間を超える大作になります!
一日で全部見るのが大変なら、昼の部と夜の部を違う日に観劇しましょう。
休憩時間もちゃんとあります
歌舞伎公演の一部はそれぞれ3〜4幕で構成されており、幕の間は「幕間」と呼ばれる休憩時間になっています。幕間は15分から30分ぐらいで、次の幕が開演する5分前にはブザーで知らせてくれます。
15分の休憩時間はトイレや水分補給、30分の長い休憩時間は食事や買い物などをして過ごすのがいいでしょう。
時間がなければ一幕見席がオススメ
歌舞伎は見たいけど4時間は長いという人であれば、一幕見席がおすすめです。
予約ができないので当日並ばないといけませんが、見たい幕だけを選んで見ることができるし、料金も500円〜2,000円ぐらいと安いので、気楽に見に行くことができます。
歌舞伎座以外の劇場でも販売されることがありますが、あまり座席は多くないようです。詳しくはそれぞれの劇場に問い合わせてくださいね。
食事はいつどこで食べればいい?
歌舞伎の公演は4時間を超える長丁場になるので、途中で食事を取ることも考えておきましょう。
昼の部・夜の部ともに30分の休憩が設けられているので、この時間を利用して食事を取るようにしましょう。
それぞれの劇場にはレストランがあります。事前に予約しておけば、休憩時間に合わせてあらかじめ食事を準備してくれるので、待つことなく食べることができるので便利です。
劇場内のお店を予約できない時や、30分で食べる自信がないのなら、座席でお弁当を食べるのがいいでしょう。外で買ったものを持ち込むこともできるので、早く安く済ませたい人にはこちらがおすすめです。
観劇に慣れてくると余裕が出てくるので、再入場のためのチケットの半券を持って外出し、劇場の外のお店で食べてくるという手もあります。でも初心者の人は開演に間に合わないかもしれないので、劇場内で買ったお弁当を座席で食べるのが安心です。
江戸時代は歌舞伎を見ながら食事をしていたようですが、 現代の観劇マナーではNGになります。公演中は飲み物を飲むか、音のしないお菓子を食べる程度に済ませましょう。
休憩時間の楽しみ方いろいろ
休憩時間はトイレと食事の時間にしてもいいですが、あまり食べなくてもいい人であれば、劇場内を散策してみるのもいいですね。
歌舞伎座であれば、ロビーに日本画や名優の胸像が展示されているのを鑑賞して時間を過ごしてみたり、屋上庭園をのんびりと散策してみたり、五右衛門階段から四階回廊へ降りて歌舞伎の歴史についての展示を見学したり、お土産屋で歌舞伎観劇の記念になるものを探して購入するなど、様々な楽しみ方ができます。
他の劇場でもそれぞれ趣向を凝らした展示がされており、来た人が決して飽きることなく、歌舞伎を楽しんでもらえるようになっています。休憩時間の楽しみを見つけると、ますます歌舞伎が楽しくなりますが、くれぐれも幕の開演には遅れないようにしましょう。
観劇中はずっと座りっぱなしなので、休憩時間はロビーに出て足の運動をすることをオススメします。4時間の長丁場を乗り切るためにも、ぜひやってみてくださいね。
まとめ
歌舞伎は一つの公演が4時間以上もありますが、ちゃんと休憩時間も設けられており、食事を取ったり劇場内で買い物をしたり様々な楽しみ方が準備されています。
一幕見席で見れば短い時間でも見られるなど、忙しい人にも合わせてくれるのが嬉しいところです。
初めての人でもいろいろと楽しめる、歌舞伎の魅力をぜひ劇場で味わってみてくださいね。