【2023年1月】歌舞伎公演情報　令和五年の歌舞伎始めはコレ！

令和5年（2023）1月の歌舞伎公演情報を、劇場や演目、配役などについて紹介していきます。

2023年1月の歌舞伎座では、年始を飾る「壽 初春大歌舞伎」が行われ、国立劇場では尾上菊五郎おのえきくごろう率いる菊五郎劇団の公演、新橋演舞場では襲名したばかりの市川團十郎いちかわだんじゅうろうによる「SANEMORI」、大阪松竹座では坂東玉三郎ばんどうたまさぶろうと鼓童による「幽玄」、そして浅草公会堂では3年ぶりに「新春浅草歌舞伎」が復活します。

客席や大向うも徐々に元に戻ってきましたので、令和5年も歌舞伎観劇をますます楽しむための参考にしてくださいね。

歌舞伎座

2023年1月、歌舞伎の総本山とも言える歌舞伎座で行われる「壽 初春大歌舞伎」の公演情報を紹介します。

歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」　

2023年1月の歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」は三部構成で行われます。一般の観客はまだ大向うをかけることはできず一幕見席も使えませんが、新年を飾るおめでたい演目が楽しめます。

第一部　 「卯春歌舞伎草紙」「弁天娘女男白浪」

「弁天娘女男白浪」について詳しくは以下の「白浪五人男」の記事を御覧ください。

【白浪五人男とは？】歌舞伎名台詞の現代語訳とあらすじを徹底解説

白浪五人男しらなみごにんおとことは、名台詞が数多く登場することで有名な、歌舞伎を見るなら必見の人気演目です。 この記事では、歌舞伎初心者の人や、白浪五人男を見たことがない人でも名セリフの意味、五人男のキャラクター、あらすじがわかるように説明します。 歌舞伎はセリフの意味やあらすじがわからなくても楽しめますが、知っているほうがより面白くなります。

第二部　 「壽恵方曽我」「人間万事金世中」

「壽恵方曽我」の元になる「寿曽我対面」について詳しくは以下の記事を御覧ください。

寿曽我対面の見どころ解説！歌舞伎メインキャストが集う祝祭演目は必見

歌舞伎の「寿曽我対面ことぶきそがのたいめん」とは、「対面」と略されることもある、正月や襲名披露などのおめでたいときに上演されることが多い演目です。 曽我兄弟の仇討ちを題材にした「曽我物」と呼ばれるジャンルの一つですが、華やかで歌舞伎特有の様式美に溢れたところが大きな見どころになります。 ここでは、寿曽我対面のあらすじや見どころ、個性豊かな登場人物

第三部　 「十六夜清心」

＞＞歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」の詳細はコチラ

国立劇場

2023年1月の国立劇場で行われる令和5年初春歌舞伎公演について紹介します。

令和5年初春歌舞伎公演「通し狂言 遠山桜天保日記－歌舞伎の恩人・遠山の金さん－」

令和五年の国立劇場・大劇場は、例年通り菊五郎劇団による公演が行われ、「通し狂言 遠山桜天保日記－歌舞伎の恩人・遠山の金さん－」が上演されます。1月3日から7日まではお正月イベントも開催され、3日は尾上菊五郎や尾上菊之助らがロビーで初日ご挨拶をする予定になっています。

＞＞令和5年初春歌舞伎公演「通し狂言 遠山桜天保日記－歌舞伎の恩人・遠山の金さん－」の詳細はコチラ

浅草公会堂

2023年1月の浅草公会堂では、三年ぶりとなる「新春浅草歌舞伎」が行われ、尾上松也を筆頭に若手花形役者が新年を飾ります。

新春浅草歌舞伎

歌舞伎演目「双蝶々曲輪日記」「連獅子」について詳しくは以下の記事を御覧ください。

双蝶々曲輪日記とは？歌舞伎演目の「引窓」と「角力場」のあらすじ解説！

双蝶々曲輪日記ふたつちょうちょうくるわにっきとは関西・上方歌舞伎の世話物の演目で、複雑な義理人情の物語で人気があります。 全九段と長編ですが、この記事ではよく上演される「角力場すもうば」と「引窓ひきまど」について、あらすじや見どころ、登場人物と相関図、上演情報などを、初めて見る方にもできるだけわかりやすく解説するので、ぜひ観劇の参考にしてくださいね。

歌舞伎「連獅子」迫力の毛振りに隠された意味は？あらすじや衣装も解説

歌舞伎の連獅子れんじしは、歌舞伎らしい派手な衣装と豪快な毛振りでとても人気がある、歌舞伎舞踊の演目です。 ここでは、連獅子のあらすじや毛振りの意味、歌舞伎役者の親子共演が多いこと、派手な衣装についてなど、まだ連獅子を見たことがない人にもわかりやすく解説します。 また、2019年のラグビーワールドカップのマスコットに連獅子をモデルにしたキャラクター

大阪松竹座

2023年1月の大阪松竹座では、坂東玉三郎と太鼓芸能集団　鼓童のコラボによる「初春特別公演　幽玄」が開催されます。

坂東玉三郎×鼓童　初春特別公演　幽玄

＞＞坂東玉三郎×鼓童　初春特別公演　幽玄の詳細はコチラ

新橋演舞場

2023年1月の新橋演舞場では、市川團十郎による襲名披露プログラムとなる「SANEMORI」が開催されます。

初春歌舞伎公演　市川團十郎　襲名記念プログラム　SANEMORI

＞＞初春歌舞伎公演　市川團十郎　襲名記念プログラム　SANEMORIの詳細はコチラ

その他の公演

歌舞伎役者が登場する歌舞伎以外の舞台を紹介します。

オンディーヌ

フランスを代表する劇作家ジャン・ジロドゥの最高傑作と言われるオンディーヌが、2022年12月に愛知県・ウインクあいち大ホールで開催されたのに続いて、2023年1月6日〜11日に東京芸術劇場シアターウエストで上演され、中村米吉が主演のオンディーヌとして出演します。

＞＞「オンディーヌ」の詳細はコチラ

彩の国シェイクスピア・シリーズ「ジョン王」

1998年に芸術監督・蜷川幸雄のもとで始まったシェイクスピア全37戯曲の完全上演を目指す「彩の国シェイクスピア・シリーズ」。その第36弾として2020年に上演が予定されながら中止になった「ジョン王」が、2022年12月から2023年2月にかけて東京・埼玉で上演され、中村京蔵が出演します。

＞＞彩の国シェイクスピア・シリーズ「ジョン王」の詳細はコチラ

まとめ：令和五年も歌舞伎から目が離せない！

令和5年（2023）の歌舞伎は、2022年末に襲名披露が行われた市川團十郎襲名披露の興行が全国で展開されていき、お祝いムードの中でさらに盛り上がっていくことが期待されます。

1月は、歌舞伎座の「壽 初春大歌舞伎」に松本幸四郎や市川猿之助、中村勘九郎、片岡愛之助など人気のある役者が出演し、国立劇場では尾上菊五郎率いる菊五郎劇団の公演、大阪松竹座では坂東玉三郎、新橋演舞場では襲名したばかりの市川團十郎と例年通りの公演が行われます。

そして3年ぶりに浅草公会堂での新春浅草歌舞伎も復活するなど、新年から見どころ満載です。

令和五年も歌舞伎の舞台はますます目が離せなくなってきます。ぜひ、劇場へ足を運んでみてくださいね。