【2023年10月】歌舞伎公演情報　十月は錦秋歌舞伎が目白押し！

令和5年（2023）10月の歌舞伎公演情報を、劇場や演目、配役などについて紹介していきます。

2023年10月の歌舞伎座は、「錦秋十月大歌舞伎」が開催され、尾上松緑おのえしょうろくや中村獅童なかむらしどうが主演を勤め、尾上菊五郎おのえきくごろうの娘・寺島しのぶも出演します。国立劇場では尾上菊五郎、尾上菊之助おのえきくのすけ、御園座では「片岡仁左衛門かたおかにざえもん　坂東玉三郎ばんどうたまさぶろう 錦秋特別公演」が行われます。中村屋は「中村勘九郎なかむらかんくろう　中村七之助なかむらしちのすけ　錦秋特別公演2023」で巡業を行い、市川團十郎白猿いちかわだんじゅうろうはくえんも中村梅玉なかむらばいぎょくとともに襲名披露巡業で各地を廻ります。立川ステージガーデンでは「立川立飛歌舞伎特別公演」が行われ、「義経千本桜よしつねせんぼんざくら　忠信編」が披露されます。

10月は“錦秋”と名がつく公演が並びます。ぜひ歌舞伎観劇楽しむ参考にしてくださいね。

歌舞伎座

令和5年（2023）10月、歌舞伎の総本山とも言える歌舞伎座で行われる歌舞伎公演情報を紹介します。

歌舞伎座　錦秋十月大歌舞伎

令和5年（2023）10月の歌舞伎座では、「錦秋十月大歌舞伎きんしゅうじゅうがつおおかぶき」が開催されます。女優の寺島しのぶが歌舞伎座に出演することにも注目です。

昼の部　 「天竺徳兵衛韓噺」「文七元結物語」

昼の部では「天竺徳兵衛韓噺てんじくとくべえいこくばなし」に尾上松緑が主演の天竺徳兵衛を演じます。「文七元結物語ぶんしちもっといものがたり」では尾上菊五郎の娘・寺島しのぶが出演し、映画「男はつらいよ」の監督で有名な山田洋次が脚本・演出を担当しています。

※坂東巳之助が体調不良のため休演します。詳しくはコチラを御覧ください。

歌舞伎演目「人情噺文七元結」について詳しくは以下の記事を御覧ください。

【歌舞伎】文七元結（ぶんしちもっとい）のあらすじ解説！江戸っ子の粋と人情の名作

歌舞伎演目「文七元結ぶんしちもっとい」は本外題ほんげだい（正式名）は「人情噺文七元結にんじょうばなしぶんしちもっとい」と言う世話物の作品です。 元々、明治時代の落語の人気演目だったものを歌舞伎化したものですが、江戸の庶民の日常を人情豊かに描いた名作として現在も人気があり何度も上演されています。 この記事では、歌舞伎「文七元結」のあらすじや登場人物

夜の部　 「双蝶々曲輪日記」「菊」「水戸黄門」

夜の部では、「双蝶々曲輪日記ふたつちょうちょうくるわにっき　角力場すもうば」に中村獅童と坂東巳之助が出演。「菊きく」では中村雀右衛門と中村錦之助が華麗な舞踊を披露し、「水戸黄門みとこうもん」では坂東彌十郎が黄門様を演じます。

歌舞伎演目「双蝶々曲輪日記」について詳しくは以下の記事を御覧ください。

双蝶々曲輪日記とは？歌舞伎演目の「引窓」と「角力場」のあらすじ解説！

双蝶々曲輪日記ふたつちょうちょうくるわにっきとは関西・上方歌舞伎の世話物の演目で、複雑な義理人情の物語で人気があります。 全九段と長編ですが、この記事ではよく上演される「角力場すもうば」と「引窓ひきまど」について、あらすじや見どころ、登場人物と相関図、上演情報などを、初めて見る方にもできるだけわかりやすく解説するので、ぜひ観劇の参考にしてくださいね。

＞＞歌舞伎座「錦秋十月大歌舞伎」の詳細はコチラ

国立劇場

令和5年（2023）10月の東京・国立劇場で行われる公演について紹介します。

通し狂言「妹背山婦女庭訓」第二部

令和5年（2023）の国立劇場・大劇場は、「未来へつなぐ国立劇場プロジェクト・初代国立劇場さよなら公演」と銘打って行われます。10月は、先月第一部が上演された「通し狂言　妹背山婦女庭訓いもせやまおんなていきん」の第二部が上演されます。

＞＞令和5年10月歌舞伎公演「「妹背山婦女庭訓」の詳細はコチラ

御園座

令和5年（2023）10月に行われる御園座での歌舞伎公演について紹介します。

片岡仁左衛門　坂東玉三郎　錦秋特別公演

令和5年（2023）10月の御園座では、「片岡仁左衛門　坂東玉三郎　錦秋特別公演」が開催され、「東海道四谷怪談とうかいどうよつやかいだん」で、仁左衛門・伊右衛門と玉三郎・お岩の名コンビが運命に翻弄される男女の美しくも怖ろしい世界を描き出します。

歌舞伎演目「東海道四谷怪談」について詳しくは以下の記事を御覧ください。

【歌舞伎】四谷怪談のあらすじ解説！今も残るお岩さんの怨念とは？

歌舞伎の演目「四谷怪談よつやかいだん」は、代表的な怪談話であり、お岩さんの名前でも有名ですが、その裏には様々なドラマが隠されているのをご存知でしょうか？ ここでは、「四谷怪談」の元になった事件や、芝居の中での複雑な人間関係と話のあらすじ、また現代にも伝わるお岩さんの祟についてなどをわかりやすく解説していきます。 また、四谷怪談に使われる数々の驚き

＞＞片岡仁左衛門　坂東玉三郎　錦秋特別公演の詳細はコチラ

巡業公演

令和5年（2023）10月に開催される歌舞伎の巡業公演について紹介します。

中村勘九郎　中村七之助　錦秋特別公演2023

2023年10月5日から始まる中村屋の「中村勘九郎　中村七之助　錦秋特別公演2023」が、10月21日まで全国14ヶ所で開催されます。

＞＞「中村勘九郎　中村七之助　錦秋特別公演2023」の詳細はコチラ

十三代目市川團十郎白猿襲名披露巡業

令和5年（2023）10月13日から11月12日まで、「十三代目市川團十郎白猿いちかわだんじゅうろうはくえん襲名披露巡業」が全国各地で開催され、十三代目を襲名した市川團十郎白猿と中村梅玉なかむらばいぎょくも出演します。

歌舞伎十八番「毛抜」について詳しくは以下の記事を御覧ください。

【歌舞伎十八番】「毛抜」のあらすじ解説！おちゃらけた主人公が謎を解いて大活躍

歌舞伎の演目の一つ「毛抜けぬき」とは、市川團十郎家のお家芸である歌舞伎十八番にも選ばれている人気の演目です。 主人公の粂寺弾正くめでらだんじょうは、男にも女にも言い寄ってはフラれるおちゃらけぶりを見せながら、お家騒動に隠された謎を見事に解決するという有能さを持つ、とても魅力的なキャラクターです。 この記事では、歌舞伎十八番「毛抜」のあらすじと見ど

＞＞十三代目市川團十郎白猿襲名披露巡業の詳細はコチラ

立川ステージガーデン

令和5年（2023）10月に東京・立川市の立川ステージガーデンで行われる公演について紹介します。

立川立飛歌舞伎特別公演

令和5年（2023）10月25日〜28日に立飛グループ創設100周年記念事業として立川立飛歌舞伎特別公演が行われ、三代猿之助四十八撰の内「義経千本桜　忠信篇」が上演されます。

義経千本桜「川連法眼館（四の切）」について詳しくは以下の記事を御覧ください。

【義経千本桜】狐忠信が宙を飛ぶ！四の切・川連法眼館のあらすじ解説【歌舞伎演目】

「四の切しのきり」とは、歌舞伎三大名作の一つに数えられる全五段の演目「義経千本桜よしつねせんぼんざくら」の四段目の最後にあたる、「川連法眼館かわつらほうげんやかたの場」を略した呼び方です。 狐の化身が主人公として活躍し、歌舞伎の特殊な演出であるケレンが数多く見られることでも人気の演目です。 この記事では、四の切のあらすじや見どころについて、初めて

＞＞立川立飛歌舞伎特別公演の詳細はコチラ

自主公演

令和5年（2023）10月に行われる歌舞伎役者の自主公演について紹介します。

鷹之資勉強会「第八回 翔之會」

令和5年（2023）10月6日に中村鷹之資なかむらたかのすけの勉強会「第八回 翔之會」が、「十三回忌五世中村富十郎を偲んで」と銘打って行われます。

＞＞鷹之資勉強会「第八回 翔之會」の詳細はコチラ

その他の公演

令和5年（2023）10月に行われる歌舞伎役者が出演する歌舞伎以外の公演や舞台を紹介します。

ミュージカル「スリル・ミー」

9/7〜10/3まで東京芸術劇場シアターウエストで行われるミュージカル「スリル・ミー」に尾上松也おのえまつやが出演します。
＞＞ミュージカル「スリル・ミー」の詳細はコチラ

まとめ：10月は秋を感じる錦秋歌舞伎

令和5年（2023）10月の歌舞伎公演は、“錦秋”と名がつく舞台が並びます。歌舞伎座では錦秋十月大歌舞伎が開催され、菊五郎の娘・寺島しのぶが歌舞伎座の舞台に立ち、御園座では片岡仁左衛門、坂東玉三郎による「錦秋特別公演」、中村屋は恒例の巡業公演である、錦秋特別公演2023で全国を廻ります。市川團十郎も襲名披露巡業で全国を廻り、東京・立川の立川ステージガーデンでは立川立飛歌舞伎特別公演で「義経千本桜　忠信篇」が披露。中村鷹之資による自主公演「第八回 翔之會」も開催されます。

10月は秋の気配を感じながら歌舞伎の舞台を楽しんでくださいね。