2021年8月7日

【初心者向け】歌舞伎役者に出演祝いの「お花」を贈る方法とは？

歌舞伎役者が歌舞伎の舞台に出演すると、楽屋にはたくさんの「お花」が贈られてきます。

「自分も贔屓ひいきの役者さんにお花を贈りたい！」と思う歌舞伎ファンも多いと思いますが、実際に贈られている花は、その役者を応援する企業や知り合いの有名人、後援会などの馴染みのお客さんなどから贈られるものが多いので、歌舞伎初心者には少しハードルが高いように感じてしまいます。

そこでこの記事では、歌舞伎役者が出演する舞台に歌舞伎初心者がどうすれば花を贈ることができるのか？を紹介します。

「一度は歌舞伎役者にお花を贈ってみたい」と思っている人は、ぜひ参考にしてくださいね。

※注意※
2021年8月現在、歌舞伎の劇場は感染対策のために役者さんへの贈り物を受け付けていないので、お花を贈ることは控えてください。再び花を贈ることができるようになり次第、この記事でもお知らせいたします。

目　次

そもそもファンが歌舞伎役者に花を贈っていいの？

歌舞伎役者に花を贈ってもいいのか悩む女性
人気のある歌舞伎役者が舞台に出演すると、楽屋には多くの花が飾られています。

たとえば、2019年にテレビで放送された「中村屋ファミリー」では、役者の楽屋が映る場面に大きな胡蝶蘭が並んでおり、それぞれ「株式会社フジテレビジョン」、「梅沢富美男」などの贈り主の名前が見えました。

やはり、後援の企業や有名人でないとダメなのかな〜と思ってしまいそうですが・・・

結論から言うと、一般のファンが贈ってもいいのです。

花を贈られる歌舞伎役者の側から見ても、いつものご贔屓筋からいただく花はもちろんありがたいのですが、一般のファンからいただくというのはまた違った感慨があるものですし、多ければおおいほど人気のバロメーターにもなります。

しかし実際に贈るとなると、どんな花をどうやって贈るのかなど、それなりの配慮が必要になります。

以下にどうやって花を贈ればいいのか基本的に押さえておくべき内容を紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

初日開幕を祝う歌舞伎座
歌舞伎役者の舞台に花を贈る場合、普通は「出演祝い」ということになります。

劇場に直接持っていくこともできなくはないですが、お花屋さんに注文して配達してもらうのが一般的です。

注文するときのポイントを以下に紹介します。
　

様々な花が並ぶお花屋さん
基本は舞台の初日に合わせて配達してもらうのがいいのですが、公演が始まると楽屋は忙しくなるので、初日の前日に配達してもらうほうがいいかもしれません。

受け取るのは各劇場の担当者になるので、それぞれの劇場に電話して、どのタイミングがいいのか事前に確認しておくのをおすすめします。
　

贈答の花に向いてる胡蝶蘭
歌舞伎の舞台公演は一ヶ月近くになることもあるので、長く咲き続ける花が好まれます。

花の種類に決まりがあるわけではありませんが、胡蝶蘭が圧倒的に人気があります。お祝い事にも向いている花なので、選んで間違いのない花だと言えます。

花の値段にも別に決まりはありませんし、あくまで気持ちの問題ではありますが、やはり少なくとも1万円以上でそれなりの見栄えがする花と考えておいたほうがいいでしょう。
　

花を送る住所は公演が行われる劇場で、宛名は贈りたい役者さんの名前になります。

贈る役者さんの名前を書いておけば、劇場の担当者がその役者の楽屋か番頭さん（マネージャー）に渡してくれます。

ただし、劇場ごとに対応が違うこともあるので、やはり事前にそれぞれの劇場に確認しておくのが無難です。

以下に主要な歌舞伎の劇場に確認した内容を紹介します。

各劇場ごとの対応について
歌舞伎座	劇場に送ってこられても役者が受け取ってくれるかは保証できないので、それぞれの役者の事務所などに確認してからにしてほしい。
新橋演舞場	基本的に受け取ることは可能。公演初日の前日のほうが良い。
国立劇場	基本的に受け取ることは可能。初日に送ってもらえればよい。
大阪松竹座	関係者以外は不可。
京都南座	新型コロナウイルス感染拡大前は受け取っていたが、今後受け取るかは未定。
御園座	それぞれの役者の事務所などに確認してからにしてほしい。
博多座	基本的に受け取ることは可能。