2026年3月25日

【歌舞伎役者の本】生ける人間国宝が語る歌舞伎の真髄とは!

【歌舞伎役者の本】生ける人間国宝が語る歌舞伎の真髄とは!

歴代の歌舞伎役者人間国宝に認定された人は25人いますが、現在(2026年3月時点)、現役で舞台に立ち続けている役者は6人います。

人間国宝という称号を与えられるほどの役者が、歌舞伎役者としてどのような人生を歩んできて、歌舞伎に対してどう考えて舞台に立ち続けているのかを知ろうとすれば、彼らが実際に語った言葉にふれるのが一番です。

ここでは、「人間国宝」の称号を持ち、現在も現役で活躍する歌舞伎役者6人の中から、尾上菊五郎片岡仁左衛門坂東玉三郎の3人に関する本やDVDを紹介していきます。

400年の歌舞伎の伝統を受け継ぐ彼らの言葉は、私達が生きていく上でのヒント新たな気づきを与えてくれる貴重なものになりますよ。

七代目 尾上菊五郎

七代目 尾上菊五郎(屋号:音羽屋)は、七代目 尾上梅幸の長男として生まれ、1973年に七代目 尾上菊五郎を襲名します。音羽屋の伝統である「兼ねる役者」として、立役・女形の両方で活躍し、2003年に人間国宝に認定され、現在は菊五郎劇団を主宰しながら日本俳優協会の理事長を務めるなど、歌舞伎界を支えてきた役者の一人です。

息子は八代目 尾上菊五郎として同じ「菊五郎」の名跡を持つ後継者として活躍しており、娘は女優の寺島しのぶ、二人の孫、尾上菊之助、尾上眞秀も若くして歌舞伎の舞台を踏んでいます。

菊五郎の色気

「色気ですか・・・。70、80になっても、艶を失いたくないと思っています。艶には、すべてが含まれている。豊かな気がする。いつまでも、艶のある役者って言われたいですね。」(尾上菊五郎)

七代目 尾上菊五郎へのインタビューや得意とする演目についての詳細な解説も載っている、七代目 菊五郎のファンから初心者まで楽しめる内容の本です。

少年期からの芸への取り組み方や、菊五郎を襲名する時の舞台裏など、本人の赤裸々な思いが綴られている貴重な資料ともなっています。

タイトルについているように、菊五郎の芸になくてはならない「色気」についても、その演じてきた役柄を通して語られており、菊五郎を知りたいファンにとっては読み応えのある一冊です。

七代目菊五郎の芝居(写真集)

1989年に出版された七代目 尾上菊五郎の40代のころの舞台写真のみで構成された、演じている作品ごとの解説も載っている豪華写真集です。

菊五郎が得意とする役だけでなく、初演以降演じることのない役の写真も掲載されている、ファンにとってはたまらない貴重な写真集となっています。

七代目尾上菊五郎について詳しくは以下の記事も御覧ください。

尾上菊五郎家の家系図から、歌舞伎界屈指の芸能人一家の秘密を解説!
尾上菊五郎家の家系図から、歌舞伎界屈指の芸能人一家の秘密を解説!

十五代目 片岡仁左衛門

十五代目 片岡仁左衛門(屋号:松嶋屋)は、衰退していた上方歌舞伎の復興に貢献した十三代目 片岡仁左衛門の三男として1944年に生まれ、5歳の時に本名の片岡孝夫で初舞台を踏み、53歳で十五代目 片岡仁左衛門を襲名します。

すらりとした長身と端正な顔立ちもさることながら、当代随一の立役としての実力で人気があり、現代の歌舞伎界の頂点に立つ役者の一人です。

2015年には人間国宝に認定され、現在も舞台の最前線に立ちながら若手役者への指導も熱心に行っています。

仁左衛門恋し


「先人たちが残してくれた芝居、その芸を、今を生きる役者は、未来に伝える責任があるんですよ。その責任は重いけれど投げることはできないからね。」(片岡仁左衛門)

十五代目 片岡仁左衛門にノンフィクション作家の小松成美がインタビューした本です。

内容は、仁左衛門を襲名することになったときの気持ちや、一年に及ぶ闘病生活で感じたこと、歌舞伎への思いや盟友であった中村勘三郎のことなど多岐にわたります。

舞台ではわからない一人の人間としての片岡仁左衛門の素顔に触れることができる一冊です。

片岡仁左衛門の芸と心 ~密着1年! 歌舞伎に生きる十五代目の信念と情熱~(DVD)

こちらは2012年にテレビで放送された、十五代目 片岡仁左衛門の芸の真髄と生き方に迫る密着ドキュメンタリー映像のDVDです。

一年に渡って片岡仁左衛門に密着したドキュメンタリーで、舞台だけでなく楽屋裏や稽古風景、孫の千之助との共演の様子やロングインタビューなど、永久保存版の貴重な映像満載です。

十五代目 片岡仁左衛門について詳しくは以下の記事も御覧ください。

片岡仁左衛門の家系図から上方歌舞伎の危機を救った名門一族を紹介!
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五代目 坂東玉三郎

五代目 坂東玉三郎(屋号:大和屋)は、1950年に東京都内の料亭の五男として生まれ、体を鍛えるために始めた日本舞踊から歌舞伎役者の道へと進むことになります。

14歳で五代目 坂東玉三郎を襲名し、25歳のときには守田勘彌の養子となって、歌舞伎女形としての地位を着々と固めていきます。

2012年に人間国宝に認定され、現在も歌舞伎女形のトップとして後輩の育成にも目を向けながら舞台に立ち続けています。

坂東玉三郎 すべては舞台の美のために (和樂ムック)

現代の女形のトップとして名高い五代目 坂東玉三郎の、“美”にかける情熱の凄まじさが伝わってくる本です。

雑誌「和樂」に掲載された現代を代表する伝統芸人、職人、知識人との対談や、プライベートでの写真などを通して、舞台上で玉三郎がいかにして「美しさ」を表現しようとしているのか、そのプロセスを知ることができるファン必見の一冊です。

プロフェッショナル 仕事の流儀 妥協なき日々に、美は宿る 歌舞伎役者 坂東玉三郎の仕事(DVD)


「(プロフェッショナルとは)どんな状態でも、これだけの物をお客様に提供できるという・・・ある種の線をきちっと保てること。」(坂東玉三郎)

NHKの人気番組「プロフェッショナル」で2008年に放送された歌舞伎役者・坂東玉三郎の仕事に迫るDVDです。

玉三郎が舞台にかけるストイックな情熱と、その裏で人知れず積み重ねられた努力が女形のトップとして至高の芸を生み出していることを本人の口から語られるDVDです。

化粧道具へのこだわりや、長年の盟友・片岡仁左衛門と舞台裏でのお互いの芸に対する妥協無いやりとりも大きな見どころです。

五代目 坂東玉三郎について詳しくは以下の記事も御覧ください。

【坂東玉三郎】妻を持たず、養子から歌舞伎女形を極めた役者の素顔とは【家系図あり】
【坂東玉三郎】妻を持たず、養子から歌舞伎女形を極めた役者の素顔とは【家系図あり】

まとめ:歌舞伎の生ける人間国宝が語る言葉が心に沁みる

現代の歌舞伎役者で「人間国宝」と呼ばれる役者の本やDVDを紹介してきましたが、いかがでしょうか?

七代目 尾上菊五郎十五代目 片岡仁左衛門五代目 坂東玉三郎は、主役として舞台を飾るだけでなく若き歌舞伎役者たちを指導する立場にもあります。

彼らが歌舞伎界に残してきた足跡と、これからの歌舞伎にかける思いを知ることで、より歌舞伎の奥深さを知ることができますよ。




参考資料

【書籍📚】
最新版 歌舞伎の解剖図鑑
役者がわかる!演目がわかる!歌舞伎入門
ふれてみよう伝統芸能 歌舞伎ってなんだ!?
かぶき手帖

【ウェブサイト🌐】
歌舞伎美人
歌舞伎オンザウェブ

※本記事の制作について
一部AIを用いたライティング・画像編集支援を行っていますが、最終的な編集・事実確認・表現調整はすべて人の手で行っております。